プロジェクトに取組みましょう

NPO法人CWW 副理事長 印東 功 技術士、PMP

プロジェクトとは、「すべてのプロジェクトは、独自のプロダクト、サービス、所産を創造する。」(PMBOKにて)とあります。

なぜプロジェクトが必要となるのでしょうか?日常業務の中で、目的や課題が埋没しないように新たなプロジェクトを立案し、 推進することは重要です。 特に、その成果物となる規模が大きい、その関連する要素や因果関係が複雑であり、期限やコストの制約などが ある時には、 機能別の組織体制とは別にプロジェクト体制を構築し、取り組むのが必須です。
しかし、それ以外の日常業務の繰返しでない通常業務以外の新たな事業・活動に取り組むときにも、プロジェクトとして取り組むのが 最適です。新規性があり新たな価値を生み出すような活動では、プロジェクトとして取り組んでください。
 VUCA(Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)の時代では、 何ごとに取組むに当たって、プロジェクトとして事業に取組み成果を創出することが最も有効です。 しかし、漠然とプロジェクトを立上げ、遂行することは失敗の原因となります。
  NPO法人CWW(Creating Wonderful World)は、 「知識駆動型プロジェクト」としてプロジェクトに関する豊富な知識・経験 を活用して支援します。

1.プロジェクトを立上げる理由の例

例えば、下記のようなある課題・問題を解決し、目的とする成果を期待する時に、 特定の社員・個人や機能別の組織の長に、「これ頼む」と ―任して、任せればよいのでしょうか? 特定の社員や特定部署だけでの解決でき、成果を創出できる課題・問題は少なくなっています。 そして、発注先などに業務委託すれば、完了期限まで待てば、満足出来る成果が納入されるモノは、限られてきています。
この様な取組では、成果が充分に達成されない、業務委託先、委託先に必要以上のコストを求められるなどのトラブルが絶えません。 さらには、プロジェクトと名付けて立ち上げれば、成果が出ると安易な考えがあり、失敗プロジェクトの発生要因になっています。
成功するのは、PMBOKなどの集約されている成功させるための知識が最低限でも必要ですさらに、これに基づく実践経験の蓄積が欠かせません。
 そして、PMBOKの知識やプロジェクトの実践経験があっても失敗プロジェクトが生じます。  それでは、どの様にプロジェクトを推進すれば良いのでしょうか? その解が「知識駆動型プロジェクト」の考え方です。 組織内外の要員を集めて、何か新たな事業を実現するプロジェクトを想定してみて下さい。

  • SDGsの目標・ターゲットを実現するプロジェクトに取組みたい。
  • 既存の業務・製品・商品・サービスに競合力が無くなってきたので、組織変革・イノベーションを図りたい。
  • 新製品・新商品・新サービスを開発したが顧客獲得が思うように進まないので打開策を図りたい。
  • システムが古くなり、システムを再構築または新システムを導入を図りたい。
  • ソーシャル・プロジェクトとしてSDGs経営に取組みたい
  • 業務プロセスの改善のために ERPクラウドコンピューティングを導入したい。
  • プロジェクトが時々トラブルを起こすので、プロジェクトへの取組みを改革したい。
  • 国や地方自治体の補助金・助成金などを受けて事業改革を図りたい。
  • 新製品・新商品・新サービスを期限通りに市場に提供したい。
  • 新事業を立ち上げたいので様々な人材を組織内外から集めて実施したい。
  • 今まで経験のない社会貢献事業、 ソーシャルビジネスSDGs事業ESGBOPCSVビジネスを立上げたい。
  • お祭り、イベント・セミナーに新たな要素を採り入れた内容を企画したので成功裏に完了させたい。

2.既存の機能別組織とは別のプロジェクト(プログラム)の立ち上げ:プロジェクトにて進めることの必要性

社員・個人で進められる業務や機能別部署が単独で進められる業務には、限界があります。 社員・個人の成長には、複数のメンバーが協働で行う業務を通じて得られる知識や経験が非常に役立ちます。 機能別組織のある部署での社員では、長年の見えないつながりや阿吽の呼吸や共有する業務規程等があるかもしれません。
プロジェクトは、単に組織・企業の内外の必要な人材を集めて、組織化すれば有効に機能する単純なものではありません。

  • プロジェクト型の事業を組織が取組むためには、組織の改革や人材の育成が欠かせません。
  • 複数の要素・技術・知識が関連し、何が課題なのか整理できていない、単純に解決できないのがプロジェクトの特性です。
  • 目的実現には、異なる多様な専門家を活用し、全体最適化の観点で取り組むことが必要となり、プロジェクトマネジャの育成と経営層のサポートは必至です。
  • 様々なデータ・多様な情報の収集・分析、市場の状況、顧客の価値観、 組織・経営・事業戦略と同期した計画の立案などの多くの要素を考慮して進める必要があります。
  • 既存組織での片手間の思い付き、アイディア、机上の計画で進めても成功できません。
  • 既存組織で情報システムを保守出来ても再構築・新規構築できる人材がいない(保守技術と分析・設計・開発技術の相違)。
  • 初めての内容が多く、リスクも高く期限、品質、コストの制約が厳しい。
  • 始めてみると想定外の事象・課題・問題が発生し、適切な対処が必要となる。
  • 誰かが担当すると考えて、必要な作業のヌケが発生する。
 このような事業課題を解決するためにプロジェクトを立ち上げたがどうもうまくいかない。 プロジェクトを作ればうまくいくのでなくプロジェクトをうまく運営(マネジメント)するには原理原則と必要な知識があります。 プロジェクトを有意義にする各種の知識(経験を含む)が非常に有効です。 世の中には既に過去のプロジェクトから蓄積された様々な知識体系・ノウハウがあります。 自ら考えてゼロからスタートする必要はありません。
 まず、経営課題と問題のカテゴリをよく理解して、プロジェクトの特性を考えて、 専門家の支援と蓄積・整備された知識やノウハウを活用してプロジェクトを運営する必要があります。 そのようなことに取組めるリーダとなるプロジェクトマネジャの育成・確保とPMOなどの支援組織やスタッフ部門の改革も必要となります。

3.「知識駆動型プロジェクト」の取組み

成功するプロジェクト、失敗プロジェクト、トラブルプロジェクトなどその分かれ道は、どこにあるのでしょか? プロジェクトを成功に導くためには、プロジェクトの目的と成果を明確にし、現況を確認・理解し、将来を予測し、 成功への道へと誘導することが重要と考えます。 プロジェクトの状況を客観的に専門家である第三者の視点を加えて分析・評価・運営することは、非常に有効と考えます。 CWWでは、経験豊富なメンバーがプロジェクトにプロジェクト・マネジメント・オフィス(PMO:Project Management Office) の視点で参加し、支援します。そのプロジェクトへの取組みと支援の観点が「知識駆動型プロジェクト」です。

知識で大切なのは、「知ることはむずかしくない。行うことがむずかしい」と言うことです。 「知識・見識・胆識」という根本があります。

プロジェクトマネジャ、プロジェクト支援者は、この点を認識して、プロジェクトを遂行する必要があります。 プロジェクトでは、新規の成果や高リスクの最終成果に取組みことも多々あります。 問題、障害などを乗り越えて進めるためには、理念をもって、知識を活用して推進する必要があります。

このため、経験ある良き支援者を得てプロジェクトを推進することが必要です。


  • プロジェクトの スコープは?
  • プロジェクトの ステークホルダーは?
  • プロジェクトの リスクは?
  • プロジェクトの課題は?
  • プロジェクト計画の立案は?
  • プロジェクトが成功するために何をするか?
  • プロジェクト状況の見える化は?
  • プロジェクトでの コミュニケーション方式は?
  • トラブル中のプロジェクトの立て直しは? 等々

NPO法人CWWではプロジェクト活動を支援します。
プロジェクトの立上げから終了までの活動プロセスを支援します。



4.プロジェクトとの成功要因と構築支援活動

プロジェクトは、その特性によりプロジェクトマネジメントの取り組み方、エンジアリングへの取り組み方など多面的な要素が 異なります。下記のような観点を例に明確、具体化した展開が必要となります。

  • 目的と最終成果物とその期間が明確となっており、メンバーに共有されている。
  • 目的と最終成果物を達成ためには、予測不能、不確実で取組んでみないこともあり、そのための取組み方も考慮されている。
  • プロジェクトマネジメントプロセスとエンジアリングプロセスが明確・具体化している。
  • 全体の役割分担と各メンバーの作業内容が明確になっている。
  • 計画が立案され順次詳細化され、プロジェクト内で徹底されている。
  • 支援環境・ツールが整備されている。
  • プロジェクトの状況が評価、計測化されかつ見える化されている。

5.プロジェクトで実施する課題例

項番
カテゴリ
内容
市場・目的・目標とのギャップ
(改善・エンハンス・アップグレード)
市場・顧客ニーズ、KPI等との乖離により発見した問題・課題の解決を迫られるもの
イノベーション・改革 新たな顧客経験価値の創造活動として生き残りをかけて実施すべきもの
市場開拓・交流・拡販
(イベント・セミナー等)
新規顧客の開拓や顧客サービス等の一貫として企画され具体的な展開として求められるもの
老朽化・環境の変化への対処 技術・社会・経済環境の変化に追随するための対応、随時保守、改善してきたが限界がきて抜本的な解決が求められるもの
トラブル・不具合・不良の対策 製品・商品・サービスの成果が顧客や取引先から、上司から明示的に与えられた問題・課題で複数部署の要因が関連するもの
目的・目標の設定 組織戦略から具体的な企画・計画への展開としてもとめられるもの
ゆで蛙現象、
エサを食べないカマスの解消
環境変化に知らず知らずに対応できなくなっている潜在的な問題解決、自らの意識が障害となり問題が放置されているものの改革

問題や課題は、自ら認識できている場合と存在すら認識できていない場合があります。 さらに適切で本質的な問題解決とならない応急対策を行い、より深刻な問題を潜在させ気がつかずに放置し、 深刻な事態を招いている場合があります。さらに問題を処理する場合は「望んでいないことを除こうとする」、 イノベーション・革新を図る創造的活動では「本当に大切にしている望ましいこと」を創造させようとする。 このためのプロジェクトとしての両者には根本的な取り組み姿勢が異なります。 プロジェクトマネジメントスタイルも変える必要があります。

このような対応にプロジェクトを立ち上げ、プロジェクト経験・知識の不足するプロジェクトマネジャーや要員を任命して推進させざるを得ないことがあります。 しかし、知的・専門家集団としてのプロジェクトチームを運営するには、プロジェクトマネジメントに関する専門知識を必要とします。 知識・経験・実践力のある専門家が知識不足、経験不足のプロジェクトマネジャや要員を支えることが必要不可欠となります。 簡単で、目標が明確で単純な成果を求めるものであれば、素人集団でも成功の確率は高いですが、それでも非効率となったり、 参加者のモチベーションが極めて低くなり、将来に禍根を残す場合もあります。

さらに問題解決には、問題のカテゴリに応じた適切な問題解決の手法・プロセスの選択が必要となります。 このため問題の対処に必要なプロジェクト体制・資源やプロジェクトマネジメントに関わる広範範囲な知識・スキル・経験が求められます。 一朝一夕には、このような人員の確保や人的ネットワークの構築はできません。

このような時にNPO法人CWWではプロジェクト活動を支援します。

CWWのプロジェクト支援

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知識駆動型プロジェクト
SDGs

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学習・研究室

限定公開

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